2016年

7月

19日

ひこにゃんシリーズ最終回 「その後」

 

 

カブックス通信 番外編! ひこにゃんシリーズ 「その後」桜田門外の変

 

こんにちは、大阪校・名古屋校講師の河端です


いつもトレードの話ですが、本日は気分転換に番外編です。

 

今回は、最終回ひこにゃんシリーズ8

 

「その後」です。

 

 

 

・・・・・・・・・

 

桜田門外には井伊直弼の首を獲った水戸浪士たちは

 

刀を収めた。

 

有村治左ヱ門(ありむら・じざえもん)が井伊直弼の首を掲げている。

 

襲撃が終わり、水戸浪士たちは

 

その場を逃げなければならない

 

ぐずぐずしていると彦根藩邸から

 

追っ手がくる。

 

 

 

水戸藩士たちは引き上を開始した。

 

「引き上げを開始した??」

 

  ??

 

文献を見るに、これには驚いた。

 

「逃げるように引き上げた」のではなく

 

「引き上げを開始した・・」

 

 

 

ということは

 


要するに水戸浪士たちは

 

「戦闘意欲のある彦根藩士たち」を

 

全員、斬り倒したのである。

 

 

 

 

 

激闘後の桜田門外には

 

彦根藩士の亡骸、傷だらけで倒れている者

 

耳、鼻、指、頬の肉などが転がっており

 

積もった雪の上は真っ赤に染まっている

 

水戸脱藩浪士たちは引き上げる・・。

 

 

 

 

もちろん、捕まってはならない。

 

打ち合わせ通り 

 

逃走ルートはバラバラである

 

井伊直弼の首を持った有村治左ヱ門

 

も引き上げを開始する・・・が

 

その時

 

切り倒されて、虫の息の彦根藩士

 

小河原秀之丞が起き上がり、

 

引き上げている有村に追いつき

 

後ろから斬りつけた!

 

有村は後頭部から背中を斬られ倒れた。

 

 

が、すぐ立ち上がり歩き出した。


「?????」


これは この時の状況をよく想像させる場面である。


小河原(彦根藩士)はすでに斬られており

 

フラフラの状態で

 

有村に追いすがったはずである・・。

 

フラフラの小河原を

 

それを周りの仲間や 有村自身は

 

なぜ「止められなかったのか?」

 


いや、ちがう

 

「止めなかった」のではない

 


周りの水戸脱藩浪士も気づいていたが

 


「止めたくても、止められなかったの」である。

 


要するに 襲撃側も 「ボロボロの状況だった」のである

 


それぞれが体力の限界、傷を負っていた。

 


最後の力を振りしぼり、有村を斬りつけた

 

小河原(彦根藩士)は水戸浪士たちにメッタ刺しに合う。

 


襲撃側水戸浪士たちは血だらけで衣服は破れ

 

ながらも、逃走ルートを急ぐ、

 

捕まれば、口を割らされ、水戸藩に迷惑がかかる


歩けない者は自刃すると 決めていた。

 


有村治左ヱ門はただ一人、薩摩藩から襲撃に参加した。

 

北辰一刀流を江戸で学び、兄弟でこの企てに参加する・・

 

 

 

逃走中

 

有村治左ヱ門は  何を考えていただろう・・。

 

 

 

私も有村の逃走ルートを実際に歩いてみた・・。

 

 

闘いが終わり、右手には日本最高権力者の首

 

有村が感じていたのは達成感なのか

 

高揚感なのか、

 

それとも

 

故郷薩摩のことを思い出していたのか・・

 

後頭部から背中を切られ、

 

左目はつぶされ、首にも傷があった


恐らく、「寒かったと思う」


雪がふり、体力の限界、そして大量出血

体の体温を奪っていただろう・・。

 


フラフラな有村は、手にもつ


首が重たくなり、

 

左手に持ちかえようとするが

 

首が転がった・・。

 

首を掴めない・・

 

見ると

 

見ると左手の小指と人差し指がなかった。

 

 

「もうここでよか・・」

 


三上藩遠藤邸の前

 

有村 井伊直弼の首を置く

(現パレスホテル東京前)

 

ボロボロになった太刀で腹を切り、

 

短刀を抜き首を刺した。(享年21歳)


文献では有村は「逃走途中で自刃」とあるが・・

 

 

あの傷で、よくここまで歩いてきたな・・。

 

というのが実感である。


 

逃げた者はそれぞれの道をたどった

 

一部は細川藩邸と脇坂藩邸に自訴した。

 

このとき深手のため佐野竹野介は落命する。


5名は逃げた伸びたが

 

その後つかまった。

 

明治まで生き残ったものは増子金八(ますこきんぱち)

 

海後差磯之介(かいごさきのすけ)の2名

 

 

 


水戸脱藩浪士 それぞれが

 

この一事件に人生のすべてを投げ打ったのである。

 

 

水戸藩自体は

 

その後

 

内部分裂が強まり、藩内で

 

過激な争いを繰り返してしまい

 

水戸出身の有能な人材が

 

世に出ることがなく、、

 

幕末明治維新

 

表舞台からは遠ざかる。

 

 

 

しかし彦根藩側はもっと悲劇といってよい

 

主君を守れず、首を獲られることは最も

 

武士としては恥辱

 

戦って傷を負ったものは切腹

 

逃げた者は全員斬首

 

という厳しい決定であった。

 

 

その後、幕府は尊王攘夷派からの圧力がかかり、

 

幕府は「井伊直弼が悪かった」

 

ことにして、彦根藩を10万石を減封された。

 

(今でいう給料カット)

 

これは彦根藩「たまったものではない」

 

幕府のために働いて、主君は討たれる

 

減封される・・。

 

その後も幕府のために働くが、

 

次の将軍は「一橋慶喜(よしのぶ)」

 

水戸の徳川斉昭(水戸の老人)の息子である。

 


彦根には桜田門外の主犯は慶喜だと思っているものも多く、

 

自分のお殿様を殺した奴が、将軍になって

 

こき使われている

 

 

なんともたまらない 状況である。

 

長州征伐では先方隊をやらされ

 

赤備えが格好の鉄砲隊の的となり

 

敗北した。

 

そして「鳥羽伏見の合戦」で

 

なんと徳川幕府を裏切る。

 

新政府軍側に寝返ったのである。

 

両藩とも事件以降は表舞台からは

 

消えてしまう。

 

 

しかし、、


水戸藩脱藩浪士が井伊直弼の首を獲った!

 

この歴史的意味は大きい

 

井伊直弼が討たれたことではない。

 


徳川幕府を倒し、明治維新を成したのは

 

どこかの殿様でも、権力を持っていた人間でもない


それまで、地べたを這っていた下級武士たちである。


この暗殺はこれまで、どうしようもないと思っていた

 

下級武士たちが

 

「俺達でもやれるんだ」

 

と、マインド転換したことである。

 

 


これ以降、下級武士たちが歴史の表舞台に台頭し、

 

討幕運動が加速する。

 

 

桜田門外の変は、明治維新(討幕運動)の

 

始まりだったともいえる。

 

 

自訴した 水戸脱藩浪士

 

蓮田一五郎(はすだごいごちろう)は獄中から

 

母に手紙を書いている。

 

 

 


略すと・・・・・

 


このたび井伊直弼を打ち取り

 

本懐を遂げました。

 


母上様においては

 

わたしを育てていただき、これまで大変ご苦労をおかけいたしました。

 

母上のご苦労に報いることができず、先立つことをお許しください。

 

人の命とは限りあるもので、死すべき時に輝くときもあり、

 

生きていても死んでいるようなとき もあり、、

 

全て天命ということだと思います。

 

姉上様

 

これまでの御恩に報いるとができず、

 

大変申し訳なく思っております。

 

しかし母上のことをお願い申し上げます。

 

このような勝手な私にお腹立ちかと思います

 

しかしたとえ私が死のうとも、草葉の影より

 

お礼を申し上げます。


 この手紙は3回目に書いている手紙です。

 

1回目2回目は、書いている途中に涙を落としてしまい

 

書き直しました。

 

この手紙も正直申し上げますと

 

届くか届かないかはわかりませんが、

 

もし届かなかった場合は

 

仕方なかったとお諦めください。

 


お暇乞い申し上げます。

 

 

母上様  姉上様 

 

蓮田一五郎


(原文を訳したので、間違いもあるかも知れませんが、大体は的を得ていると思います)


一五郎の心の優しさが伝わってくる

 

手紙の内容である。そこには気負いも

 

刑を待つ恐怖心もなく、

 

ただ母の悲しみを少しでも和らげたい

 

そんな想いの文章でした。


この書き直した3回目の手紙にも、

 

原版にも何かが落ちたような跡があり

 

それは一五郎の落涙の跡だと思います・・。

 

 

 


現在の桜田門外は道路になっており


そこにはもう当時の面影はありません。


桜田門外の変から156年

 

文化、生活、文明

 

時代の変化がありすぎて

 

 


なんだか「桜田門外の変」というと

 

とっても昔の話のような気がしますが

 

考えてみれば、まだ156年しか経っていないのです。

 

振り返ると「10年なんてあっという間・・」

 

みなさんも10年前のことはそんなに

 

前の記憶ではないと思います。

 

×(かける)15 = 「桜田門外の変」 なのです

 


そう考えると、そんなに昔の話ではないような気がします。


日本の歴史がガラッとかわるときなので、


色々なことがあったでしょう

 

 


しかし、桜田門外に関わった水戸脱藩浪士も

 

井伊直弼も彦根藩士たちも

 

皆日本の将来のことを真剣に考えていた

 

ことは紛れもない事実です。

 

 

そんな一人一人の思いが

 

明治維新を成したのかもしれません。

 

 

ちなみに、現在の可愛い、可愛い、ひこにゃんも

 

彦根城で子どもたちと遊びながら

 

日本の将来を想っているのかもしれませんね。

 

 

 

 

・・・・これにてひこにゃんシリーズ 完・・・

 

☆☆あとがき☆☆


ひこにゃんシリーズみなさん見ていただきありがとうございました。

皆さんに返信や、授業の休み時間など ひこにゃんについて

ご感想いただくのは、とてもありがたく思っております。


今回で、「ひこにゃんシリーズ」は最終回ですが、次に何を書くかは

まだ未定です。次のネタが浮かぶまで、この難しい相場ですので

皆さんの利益に少しでも貢献するために

株式相場に集中しなければと考えております。

 

しかし、やはり明治維新を学ぶと

なぜ今の社会ができているのか

その仕組みについて、維新からつながっている

ところもあり

大変興味深く、また経済の勉強にもなります。

 

これからも新しい知識を吸収し、授業に生かせるようにしたいと

考えております。

 

 

コメントをお書きください

コメント: 8
  • #1

    匿名 (木曜日, 21 7月 2016 17:52)

    長編お疲れ様でした。
    感動しました。

  • #2

    K8co (木曜日, 21 7月 2016 18:59)

    待ってましたぁ、最終回❣️
    歴史家河端先生の名調子、いいね〜。

  • #3

    トホホ(;´д`)本舗 (木曜日, 21 7月 2016 19:26)

    お疲れさま。先生のテンポのいい講談を文面でなく、実際に声で聞きたかったにゃン。次回も楽しみに待ってますよ。相場の方もよろしくね!

  • #4

    山田豊 (木曜日, 21 7月 2016 23:13)

    良いですね~人物像詳細が克明に書き添えて有り文脈に?箇所がなく想像する場面場面が動画を観てるように生々しく痛々しく伝わり戦慄を覚えます❗
    感極まるってこの迫力なんですネ。
    150年前の出来事で誰が良い悪いでなく、日本人である先祖から受け継ぐ自分の礎になってたひとつの断面と思うと改めて感慨深く読み耽りました❗
    河端先生有り難うございました

  • #5

    よしもち (木曜日, 21 7月 2016 23:48)

    よかったです!バランスのとれたとても素晴らしい文章でした。蓮田一五郎の手紙は知りませんでした。とても新鮮です。ありがとうございました!未定とのことですが次の長編も楽しみにしていますね。

  • #6

    HOBO (金曜日, 22 7月 2016 16:38)

    連載お疲れ様でした!
    彦根城、ひこにゃん、見ているだけで実際何も知らなかったので、大変勉強になりました‼
    滋賀なくして歴史は語れませんね♪へへ!
    滋賀に乾杯 (* ̄∇ ̄)ノ

  • #7

    佐古昌弘 (金曜日, 22 7月 2016 20:41)

    殺された方も殺した方も、のちの世の人たちからよくやったと言われていません。
    何のための暗殺だったのだろう。
    昨日まで仲間だった者たちが殺しあう、悲劇としか言いようがありません。
    純粋な心を持った若者たち、もっと先の見える指導者がいたなら、のちの世に役立つ人になっただろうに。
    いつの世でも必要なのは、先の見える指導者です。

  • #8

    くが (日曜日, 24 7月 2016 22:15)

    河端先生、長編連載お疲れ様でした。
    最終回も、情景が浮かんでくるような文章で本当に楽しかったです!
    初めて知った事がたくさんあったので、株の本の合間に、大好きな幕末を題材にした小説を久々に読もうと思います!
    お忙しいと思いますが、次作を楽しみにしてますっ

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